昨日の為替相場は大変なことになっていましたね。
相変わらず混沌としているギリシャ問題に加えて、
NYダウが一時1,000ドル近く下げたことから、
クロス円は総崩れとなってしまいました。
イマイチ落ち着きのない為替相場ですが、
本日の米4月雇用統計、どうなるのでしょうか。
その前に、昨日の為替相場の材料を振り返ってみます。
為替相場のテーマは変わらずソブリンリスク
昨日注目されていたトリシェECB総裁の記者会見。
2日にギリシャ支援は合意しましたが、
国債購入といった追加の対策は検討していない
と発言したことで、失望感が広がりました。
支援実行への条件である財政緊縮策への反対から
ギリシャ国内でのデモが激化していますし、
合意した内容では支援しきれないのではないかと。
しかもユーロ圏諸国への飛び火の可能性も言われる中、
このトリシェECB総裁の発言だったので、
ユーロ圏のソブリンリスクへの意識は
さらに強まってしまいそうですね。
実際、イタリアやスペインのCDSスプレッドも
過去最高を更新してきています。
原因は大手金融機関の誤発注・・・かも
昨日の為替相場が大荒れしてしまった原因。
それはNYダウの急落ですね。
昨日NYダウが15分間で約700ドル下落し、
一時前日比998.50ドル安に。
その後、20分間で600ドル上昇という異常事態。
米メディアの報道によると、
米大手金融機関の誤発注が原因だそうです。
間違えて1,000倍の注文を入力したとか……。
取引所はこの間の取引は取り消す措置を取るようなので、
一時的なもので引きずる材料ではないと思います。
レバレッジ10倍ちょっとでもロスカット!?
昨日の米市場での為替相場の動き。
ポンド円は140円を割ってから止まらず、
その後4時間で130円割れ。
この短時間で約7%の下落ということは、
レバレッジ14倍程度で取引してもロスカット……。
私はだいたい証拠金100万円で10万通貨。
損切りが50pipsぐらいなので、資金量の5%。
通貨ペア関係なくこんなかんじで取引しているので、
だいたいレバレッジは10倍前後です。
為替差益を狙うのであれば、
このぐらいレバレッジを利かせた
取引にはなってしまうんじゃないかと。
そう考えると、損切りの設定は大事だなと
しみじみ感じる相場の動きでした。
本日の米雇用統計は良さそう?
本日21:30発表の米4月雇用統計。
失業率は9.7%と前月と変わらず、
非農業部門雇用者数は19.8万人増と、
前回の16.2万人増から増加すると予想されています。
ここ最近の景気関連指標は良い結果が多いですし、
先行指標としての信ぴょう性はそれほどでもないですが、
5日のADP雇用統計も市場予想を上回る結果でしたし……。
今回の雇用統計は良い数字になるんじゃないかと思います。
悪くても市場予想とほとんど変わりないんじゃないかと。
雇用時計に対する為替の反応は
ただ、気になるのは現在の為替相場のセンチメント。
昨日の米株式市場から波及したクロス円急落は
事故だったとして除外して考えても、
ユーロ圏の問題山積でリスク回避志向が強い。
そう考えると、市場予想と変わらない結果だったとしても、
クロス円は下落で反応するのかなと思います。
基本的に昨日のNYダウ急落の余波で
為替相場はまだ落ち着いていませんし、
様子を見るのがベストな選択だと思いますが……。
昨日の急落を事故だと考えた場合、
ドル円は終値ベースでは94.54円と、
日足のトレンドラインを割っていないので、
91円を割ってきたら買ってみても良さそうですね。