ユーロ圏のソブリンリスクに引き続き注意

今週は格付け会社S&Pが27日にポルトガル、ギリシャの格下げ、28日にはスペインの格下げと連日の格下げ発表をしました。

27日にポルトガル、ギリシャが格下げされた時に心配したとおり、スペインも2国に続いて格下げされてしまいました・・・・・・。

まだ、ユーロ圏諸国では大きな財政赤字を抱えている国があるので、ユーロ圏のソブリンリスクには引き続き注意が必要ですね。

ソブリンリスクとは

ソブリンリスクとは、簡単に言うと「国家の信用リスク」のことです。
国債や政府機関債が債務不履行(デフォルト)に陥るリスクのことを言います。

ソブリンリスクが高まると、その国の国債が売られて長期金利が上昇。27日に14%付近だったギリシャの2年物国債が、28日に38%以上に急上昇したのは、こういう理由からです。

また、最近「CDS」という言葉もよく耳にしませんか?

CDSのスプレッドの推移でソブリンリスクの状況がわかるので、ここ最近よく登場しているというわけなんです。

CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)とは

「CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)」とは、デフォルトに伴うリスクを対象にした金融派生商品のことです。

例えば、A国のCDSを保証料を支払って買っていると、万が一A国がデフォルトに陥って国債の支払いが不可能になっても、国債の元本と利息を受け取ることができます。

一方のCDSの売り手は、デフォルトが起こらなければ、保証料が利益になりますが、もしA国がデフォルトに陥ってしまった場合は、A国の代わりに国債の元本と利息を支払わなければいけません。

CDSの保証料のことを「プレミアム」と呼び、保証料の料率のことを「スプレッド」と呼びます。

CDSスプレッドの単位は「bps」。1bpsは0.01%のことを表しているので、100bps=1%ということになります。

CDSは国家のソブリンリスクだけではなく、企業のデフォルトリスクなんかも扱っていますが、スプレッドが200bpsを越えてくると注意が必要だと言われます。1,000bpsを越えてきてしまうと、デフォルトの可能性はかなり高いと・・・・・・。

ちなみに、ギリシャのCDSスプレッドは、期間5年のCDSで28日に世界最大になりました。そのスプレッドは、911.6bps!企業だと、倒産濃厚というレベルなんでしょうね。

ユーロ圏のソブリンリスクに引き続き注意

ソブリンリスクに注意しなければいけないのは、今週格下げされたギリシャやポルトガル、スペインだけではありません。

22日にEU統計局が発表した2009年のユーロ圏16カ国の財政赤字。ギリシャは対GDP比13.6%、ポルトガルは対GDP比9.4%、そしてスペインが対GDP比で11.2%となっています。

しかし、同水準の財政赤字を抱えている国は他にもあります。どこだかわかりますか?

それは、アイルランド英国。アイルランドは14.3%、英国は11.5%になります。このことを考えると、ユーロとポンドは大きな爆弾を抱えていると言えるのではないでしょうか。

国債の利回りやCDSスプレッドは、為替情報レポートなんかで注意しておいたほうが良さそうです。

利回りが上昇したり、CDSスプレッドが拡大しているということは、ソブリンリスクが高まって、強く意識されていると言えそうなので。

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