システムトレードと対になる言葉が裁量トレードです。この2つには、どういった違いがあるんでしょうか?
自動売買や売買シグナルによるトレードがシステムトレードで、自分の手でおこなうトレードが裁量トレード。このように考えている人が多いんじゃないかと。でも、誤解ですね。
システムトレードと裁量トレードの違い
システムトレードとは、あらかじめ決定した取引ルールにしたがって機械的におこなうトレードのことです。ツールで売買しようが、自分の手で発注しようが関係ありません。
いろいろなテクニカル指標を使ったり、ポジションを持つ時間を決めたり。一定の方法で分析、トレードをおこなう。また、証拠金の○%で損切り、○pipsで利食い・損切りといったルールを設けたりもします。
一方、裁量トレードは、その時その時の相場の値動きから自分で予測をたてて売買するトレードのこと。良く言えば臨機応変、悪く言えば場当たり的。
予測が完全に相場とマッチすると、大きな利益を得ることができます。しかも、当ててやったみたいな、精神的な充実感は裁量トレードのほうが大きいかもしれませんね。
システムトレードと裁量トレードには、このような違いがあります。
どっちのトレード方法が良いのか
システムトレードと裁量トレード、どっちが良いんでしょうね?
どちらにも良い点、悪い点があるので、何とも言えませんが、初心者はシステムトレードのほうが良いんじゃないかと思います。
おすすめの理由は、リスク管理のしやすさですね。自動売買にしろ、売買シグナルにしろ、自作のトレード手法にしろ、システムトレードでは決済の方法もルール化します。損切りを設定します。
それに、バックテストをおこなって検証するので、最大ドローダウンをチェックすることで、ある程度損失の目処をつけることができますし、そこから逆算してポジション量を調節することが可能です。
裁量トレードは、経験豊富なトレーダーでも安定した運用成績を残すことは難しいと思います。トレンド相場やボックス相場、それぞれ得意な相場があったりしますからね。経験を積み重ねることで、大きな利益を出しているトレーダーもいるので、裁量トレードがダメなわけではありません。
損切りの設定や資金配分といったリスク管理がきちんとできるようになるまでは、システムトレードで慣らして、最終的にはシステムトレードと裁量トレードを並行して運用する、というのが良いのかもしれませんね。まぁ、豊富な資金があればですが。